東京ろまん建築巡礼 日本聖公会聖オルバン教会 アントニン・レーモンドによる教会建築 東京 建築

アントニン・レーモンドによる教会建築

先にご紹介した東京・芝の聖アンデレ教会に並んで建っているのが、聖オルバン教会です。
聖アンデレ教会の礼拝堂は当初、イギリス人のクリスチャンたちとシェアしていましたが1952(昭和27)年、イギリス本国の教会から「敷地内に英語礼拝のための聖堂を建てたい」という申し入れがあり、新たな礼拝堂を建設することになります。1956(昭和31)年にアントニン・レーモンド(1888-1976 チェコ系アメリカ人。大正末期から日本で活躍した建築家。戦時中は一旦アメリカに帰国していたが、戦後占領軍の一員として再来日)の設計による木造のシンプルな礼拝堂が完成。これが現在の聖オルバン教会です。


レーモンドはフランク・ロイド・ライトのもとで学び、帝国ホテル建設の際に来日。その後日本に留まり、モダニズム建築の作品を多く残しました。そして日本人建築家に大きな影響を与えました。軽井沢にある聖パウロ教会は彼の作品のひとつです。聖オルバン教会も山小屋風の素朴な教会です。

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ダイアナ妃も礼拝に訪れた教会

この教会には、1986(昭和61)年にイギリスのチャールズ皇太子夫妻が東京に訪れた際に、礼拝に参列しました。


東京でもこの港区麻布、六本木界隈は外国人住民が多く、日曜日の礼拝にはこの教会も多くのファミリーで賑わうようです。


そしてこの教会は結婚式でも人気があります。クリスチャンでなくても挙式できます。教会のホームページをご覧ください。英語のホームページですが、挙式申し込みのところだけは日本語で読むことができます。

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丸太ん棒の教会建築

教会の構造は、ヒノキ材の半割り丸太の組合わせにしています。しかも外観は開拓時代のアメリカ西部風です。木の素朴さが静かな祈りの「家」を創り出しています。


実は東京都内にはレーモンドの教会建築が3つ残っています。
聖アンセルモ教会(カトリック目黒教会)、聖パトリック教会(カトリック豊島教会)、そして聖オルバン教会です。聖アンセルモと聖パトリックはモダンな鉄筋の建物です。いつかご紹介することにいたしましょう。


〈メモ〉東京都港区芝公園
 
東京メトロ日比谷線「神谷町」駅 から徒歩10分

 教会ホームページ:http://www.nskk.org/tokyo/church/oruban/oruban.htm




iPhone iPadをご利用になっておられる方は「Churchin(チャーチ・イン)」という無料アプリをダウンロードして使うと、GPS機能で全国どこでも最寄りの教会建築の位置を教えてくれます。

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