招き猫に会いにいこう! 豪徳寺 招き猫がいっぱい!豪徳寺 招き猫 豪徳寺

招き猫がいっぱい!豪徳寺


招き猫で有名な世田谷区にある豪徳寺
世田谷線がローカルな雰囲気を醸し出すこの周辺は、樹木が多く、なぜか懐かしいような気分にさせてくれる場所だ。
豪徳寺境内に入ると、「あれ? 招き猫はどこかな」と探すことになるかもしれない。


大きな仏殿を左に曲がって、「招福殿」という額が掲げられた門をくぐり、「猫観音」を祀った招福殿の脇をのぞき込むと、ようやくたくさんの招き猫たちに会うことができる。
豪徳寺招き猫はいたってシンプル。小判等は持たず、みんな右手をあげている。
一般的に、招き猫は右手をあげていれば「福を招く」、左手をあげていれば「人を招く」といわれている。
しかし、この招き猫たちはたくさんの人を惹きつけているようで、私が豪徳寺を訪れた日もたくさんの人々が招き猫に会いに訪れていた。

ところで、こんなにたくさんの招き猫が、どうして豪徳寺にいるのか?
豪徳寺招き猫――そこにはある伝説が伝わっている。


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豪徳寺と招き猫

ある夏、井伊直孝が郎党5,6人と共に武蔵野に遠乗りへ出掛けた時のこと。
豪徳寺(当時は弘徳庵と呼ばれていた)の門前にさしかかると、一匹の猫が手を招いている。
馬の上から猫の様子を見た若侍たちは、無礼で挙動が怪しい、もしや変化の類ではないかと打ち殺そうとしたが、直孝は「しばらく」と猫を殺すのを止めたのだった。
そのまま行き過ぎようとしたところ、猫が再び招いているので、直孝たちは招かれるままに寺内へ入った。
すると突然の大雨、落雷。
招き猫のおかげで災難を免れたとして、直孝はその後も豪徳寺(弘徳庵)へ訪れるようになり、豪徳寺はその後、井伊家の菩提寺となった。

この招き猫は、時の住職の愛猫「タマ」であり、実は観音の化身であったと伝わる。

「桜田門外の変」で有名な井伊直弼の墓(東京都指定史跡)も豪徳寺にある。井伊直弼は彦根藩主。
そのためか、招福殿には「ひこにゃん」のポスターも見られた。


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豪徳寺周辺にも招き猫が

招き猫も気になるが、豪徳寺豪徳寺周辺は、かつて「豪徳寺十景」として景観の美しさでも有名。
歴史的にも古く、かなり見どころの多い豪徳寺は、境内だけでも十分に楽しむことができる。


豪徳寺の梵鐘
「碧雲関」と書かれた山門をくぐると、すぐ右手に大きな古い鐘楼が目に入る。
豪徳寺の梵鐘」は、延宝7年(1679)に完成し、世田谷区有形文化財に指定されており、完成当時から移動することなくこの場所に伝わっている。
制作者の藤原正次は「釜屋六右衛門」と呼ばれ、当時江戸では著名な鋳物師。
世田谷区内では最古の梵鐘で、古くなった今も全体の形、細部の模様の美しさを見ることができる。日没の頃、子どもたちの帰宅をうながす鐘として「愛の鐘第一号」を名乗っていたこともあるそう。

○肝試しに豪徳寺
仏殿を左に進むと、鳴鶴日下部先生の碑など、多くの碑を見ることができる。さらに裏手の丘の上には維新戦争で戦死した彦根藩士十一人の首塚など。
このあたりは樹木が多く、薄暗い雰囲気だったのでかつては試肝会がよく行われたらしい。

○井伊直弼の墓
井伊家墓地の入口には、案内板が出ており、井伊直孝をはじめ歴代の彦根候の墓碑が並んでいる。
墓地内はすっきりとしているので、井伊直弼のお墓もすぐに見つけることができる。
凛とした雰囲気を感じるお墓。雪の上に鮮血が飛び散る壮絶な「桜田門外の変」を描いた絵は、教科書で見た時にはかなりの衝撃を受けたものだ。

豪徳寺招き猫
その由来は古く、一説には招き猫発祥の地といわれている。諸説あるので本当のところはわからないが、古くからこの地で招き猫が愛されてきたことは事実だ。
小田急小田原線「豪徳寺」駅から商店街を歩いてみると、たくさんの招き猫が飾られており、公園や街の看板など、いたる所に招き猫を見ることができる。

豪徳寺へ、招き猫に会いにのんびり散歩。
懐かしい気分になるこの街で、招き猫を探しながら歩いてみるのも楽しい。


豪徳寺
小田急小田原線「豪徳寺」駅から徒歩15分、東急世田谷線「宮の坂」駅から徒歩3分ほど。
豪徳寺」駅には招き猫の石像が見られる。

招き猫に会いにいこう! 豪徳寺

招き猫 豪徳寺

招き猫がいっぱい! 豪徳寺


片手を上げてちょこんと座っている招き猫
招き猫のかわいらしい姿は、近年日本人のみならず外国の方々にも人気が出ています。
招き猫好きなら、一度は訪れたい豪徳寺
豪徳寺招き猫に会ったら、ぜひ招き猫たちが待っている街散策がおすすめ。

たくさんのかわいらしい招き猫に出会って、たくさんの福を呼び込みましょう!

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